ブンベツ【完】


煙草を加えたまま立ちあがって布団の手前で正座する私を通り過ぎて下へ降りて行った。

今日も何ら代わりはない時間を送る筈だったのに。
フユちゃんの助言の所為で凄く接し辛い。

急になんだかカイさんが男の人だっていうのが妙に浮き彫りになって変に緊張しちゃう。

だけどこれがフユちゃんのいう《錯覚》なのか、《恋心》なのか、答えはまだ見出せそうにない。


大人の魅力で惑わされてる、そんな風には思ってないし固執して考えてる訳でもなくて。

ただ私は、素直に、カイさんに、惹かれてるんだって思いたい。


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