ブンベツ【完】


それからいつものように朝ご飯を食べてお店を開けてパイプ椅子の上で時間を潰す。

今の所、お客さんの足が運ばれる雰囲気はない。
いつになく今日も日常に比例するらしい。

外は今日も変わらない炎天下。
熱中症で倒れた人数が今年は例年を上回ったって昨日テレビでやってた。

そんな人の生命を左右する太陽はもう少し地球から距離をとって欲しいものだと思う。
夏は好きだけど嫌いだ。

スイカも蝉も海もお祭りも全部なくなったら夏が来たなんて言えっこない。
四季から夏が消えてしまったらと考えただけでゾッとする。


そんなこんなで時間はお昼にさしかかっていた。
とりあえず茶の間に上がってお昼をどうするからカイさんと相談しなきゃいけない。


「昼飯、素麺しかねぇ」


すると明らかに素麺じゃ不満のような口調だった。

昨日ヨシノさんが来た時に置いて行ったらしい素麺。
どうして素麺を持って来たのか気になるところだけど、カイさんが嫌ならコンビニに買い出しに行ってこよう。

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