ブンベツ【完】
「どこまでも舐めてるあんたに教えといてやる。仕事上の関係の前に、俺とあんたは男と女で」
鋭い瞳が私の口唇を捉え、
「世の中男なんて欲情した女に手ぇ出すなんて自然な摂理だ。例えそれが、成人越えの男と女子高生でも」
優しい手が頬を撫で耳にすべり、髪をといて後頭部に添えられる。
「舐めたこと言う女子高生の口を塞ぐなんて簡単なことなんだよ」
獲物を捉えるかのように、カイさんの唇は私の唇に触れた。
それはあまりにも突然で、思考が固まるほどの威力。
どうにも他人のように感じるこの現実に私は置いてけぼりを食らっている。
優しく啄むキス。
なのにえらく妖艶だ。
されるがままの私から一回カイさんはキスをやめた。
反応しない私がつまらなかったのだろうか。
だけどそうではなくて。
「嫌じゃねぇなら目潰れ」
私を快楽へ導く言葉を発しただけだった。