ブンベツ【完】
「息続かねぇの?可愛いじゃん」
私を小馬鹿にするカイさん。
ブランクが違うんだから当たり前だ。
経験も年齢も全部カイさんが上に決まって当然じゃないですか。
「ハナ」
そうやって優しく名前を呼ぶところとか。
恥ずかしがる私の髪をゆっくりそっととくところとか。
カイさんは女の子が喜ぶことを分かってる。
自分の容姿を武器にして経験を積んできたってことはとっくに分かってたけど。
「ハナ?」
「……なんでもないです」
そう考えるだけで、気分が下がってしまう私は子供なんだろうか。
醜い私が私を嘲笑う。
ようこそ、醜悪な世界へ。
私以外の人に触れないで。
私以外の人に笑いかけないで。
優しくしないで。
どんどんと浮かび上がる嫉妬心は渦を巻いて膨れ上がるばかり。