誘惑~初めての男は彼氏の父~
 「投稿欄に毎月のように掲載されていたら、他の読者にファンも増えていってね」


 やがてプロの写真家の目に留まったという。


 応募の際に住所を記載したので、突然自宅に手紙が届いた。


 「掲載常連ゆえに、いつも写真を見ていて気になった。もっとたくさん作品を見てみたい」と。


 和仁さんは実家のあった横浜から、アルバムを抱えて東京の写真家の元に出かけた。


 すると目に留まったようで、たくさんアドバイスをもらい、今後も撮影に励むように勧められた。


 そして大学は、その写真家が教授を務めている大学の、芸術学部写真学科を受けるようにと。


 和仁さんは勧められるがままにその大学に進学し、その写真家(教授)の教えを受けることになった。


 大学入学後、和仁さんのレベルは急上昇。


 若手注目株とされ、教授の支持の下で本格的に活動開始。


 なお・・・その教授の娘が和仁さんの前の奥さんで、佑典のお母さん。


 恩師の勧めによるお見合い結婚で、断ることなどできない雰囲気だったという。
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