誘惑~初めての男は彼氏の父~
「私が、話題を?」
私の問いに、佑典はそっと頷いた。
「最初の頃、俺の父親が写真家の水無月和仁だって知った当初は、興味深そうにあれこれ尋ねてきていたよね。それがいつの頃からか・・・」
思い返せば、その通りだった。
その頃は佑典と和仁さんが親子だったと知った驚きや、和仁さんが家庭内ではどんな人なのか気になって、あれこれ質問していた。
それがいつしか、和仁さんの話題を避けるようになっていた。
オーケストラ部内で、私の援助交際の噂が出て。
佑典が私と和仁さんの「偶然」の接点に言及してからは、一層のこと。
「それは、佑典におかしな誤解をされるのが面倒だから」
ありきたりの弁明で、この場を切り抜けようとした。
佑典がすんなり受け入れてくれるか。
「・・・自分の父親に嫉妬するなんておかしいって、理恵は思うよね」
突然話題が変わり、しかも同意を求められて私は戸惑った。
「友達は自分の父親を年寄り扱いしたり、メタボだとかあざけっているけれど、あの人は特別だ」
確かに和仁さんは、佑典と二人並んでも親子には到底見えない。
せいぜい兄弟か。
「血の繋がりでは親子ではあるけれど、心情的には父親っていうよりもむしろ、競争相手に近い」
「競争相手?」
「つまり・・・隙を見せたら俺のものを持っていってしまう、油断ならない存在」
私の問いに、佑典はそっと頷いた。
「最初の頃、俺の父親が写真家の水無月和仁だって知った当初は、興味深そうにあれこれ尋ねてきていたよね。それがいつの頃からか・・・」
思い返せば、その通りだった。
その頃は佑典と和仁さんが親子だったと知った驚きや、和仁さんが家庭内ではどんな人なのか気になって、あれこれ質問していた。
それがいつしか、和仁さんの話題を避けるようになっていた。
オーケストラ部内で、私の援助交際の噂が出て。
佑典が私と和仁さんの「偶然」の接点に言及してからは、一層のこと。
「それは、佑典におかしな誤解をされるのが面倒だから」
ありきたりの弁明で、この場を切り抜けようとした。
佑典がすんなり受け入れてくれるか。
「・・・自分の父親に嫉妬するなんておかしいって、理恵は思うよね」
突然話題が変わり、しかも同意を求められて私は戸惑った。
「友達は自分の父親を年寄り扱いしたり、メタボだとかあざけっているけれど、あの人は特別だ」
確かに和仁さんは、佑典と二人並んでも親子には到底見えない。
せいぜい兄弟か。
「血の繋がりでは親子ではあるけれど、心情的には父親っていうよりもむしろ、競争相手に近い」
「競争相手?」
「つまり・・・隙を見せたら俺のものを持っていってしまう、油断ならない存在」