キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
 

「……俺もだよ」

「えっ?」

「いつも土曜が待ち遠しいと思ってるし、すごく楽しいよ。坂本さんに会えるの」

「っ!」


思いもよらないセリフにドキドキと心臓が速くなっていく。

先生も同じ気持ちを持ってくれていたなんて……嬉しすぎて泣きそうだ。

そう思いながら先生のことをじっと見ていると、先生がふっと笑い出した。


「……くくっ。坂本さんってほんとかわいいよな~」


くすくすと可笑しそうに笑う姿に、私の頭の中に疑問符が浮かんだ。

え、なんで笑われるの……?

って、もしかして……!


「ま、まさか、からかったんですか!?」

「は?からかってなんかないし。本当に思ってることだから。ただ、すぐ感情を表に現すのが目が離せないしかわいいって思っただけで。くくっ」

「全く誉められてる気がしません!単純って言いたいんでしょ!?もうっ、先生の意地悪っ!」


からかわれたんだと思うとすごく悔しくて頬を膨らませてしまったけど、本音はそれ以上に嬉しくて。

たとえ冗談でも、からかわれていたとしても、こんな風に先生とおしゃべりできるのは楽しいし、これからも土曜日に虎谷先生に会えるんだと思ったから。

土曜日に会いに、っていうセリフは本当に思ってくれてることなんだよね……?

 
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