キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
そして、残りの1匹はというと。
他の3匹の元気さに反して、その子猫だけは母猫のそばに寄り添い、私から隠れるようにしてひっそりと周りの様子を窺っていた。
明らかに元気さの異なるその子のことを私は妙に気になってしまってじっと見ていると、ぱちっと目が合った。
「っ!」
でも、すぐにふいっと目を逸らされてしまう。
その姿に私は目を離せないでいた。
目が合った瞬間、ビビッとまるで私の体に電気が走るように“何か”を感じてしまったからだ。
……何、これ。胸がきゅーっとなる。
……触れたい。
無性にその子猫に触れたくなってしまって、そっと手を伸ばすと、視界に私の手が入ってきたのが原因か、子猫がビクリと身体を震わせた。
そしてハッと私の方を振り向き、潤んだ大きなくりくりとまるい子猫特有のブルーの目で私をじっと見たかと思えば、またすぐに目を逸らし、身を隠すように、私の手から逃げるようにしてマサコちゃんに寄り添う。
その動作に胸がつきんと痛み、私は手を自分の方に戻した。
ぺたんと床に座り込んで、
「……嫌われちゃってるのかな」
ついぽつりと溢してしまうと。
「え?あ、その子ねぇ。私に触れられるのは慣れてくれたみたいなんだけど、人に怯えちゃうんだよね。普段は兄妹猫たちとも遊んだりはするけど、知らない人の気配があると母猫にべったりで。特に男の人がダメみたいで、旦那なんていまだに一度も触らせてもらえてないのよ?」
璃世が少し困ったような声色で私に声を掛けてきた。
私は璃世の方には振り向かず背後からのその声を聞きながら、目の前の小さな存在に完全に意識を奪われていた。