キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
 

「りぃ」


ひょこっと私たちの様子を窺うように現れたのは伊野局長。

それに対して『邪魔すんな』といわんばかりの表情を浮かべて、璃世が答える。


「何?今すごく大事な話してるんだけど」

「あ、悪い。いや……マサコと遊んでたんだけど」

「……また、ご機嫌損ねたの?」

「……うん」

「はぁ……」


伊野局長は大きすぎるネコ愛ゆえに、マサコちゃんから若干煙たがられているようで。

最初は楽しく遊んでいるのに、しばらくするとその過度な愛情にマサコちゃんが機嫌を損ねてしまうらしい。

そして、頻繁にこうやって落ち込むらしいのだ。

私はそういうのはほのぼのしていてかわいいなと思うんだけど、当の璃世は「あの無駄な愛情、どうにかしたいものだわ!」とよく愚痴をこぼしている。

……もちろん、璃世も相当の愛情を注がれているらしいけど、それは全く問題はないらしい。

何だかんだ言って、結局は二人はバカップルなのだ。

仕事中には絶対に見られない、眉をハの字にしてしまった局長に、私はくすくすと笑ってしまった。

落ち込んでいる局長に、璃世が「これ」とだけ言ってネコのおやつが入った入れ物を渡すと、局長は「頑張ってくる。」と気合いの言葉を残しその場から去っていった。

 
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