キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
「……ねぇ、璃世」
「え?」
「私、頑張る」
「?何を頑張るの?」
「……この子と仲良くなれるように、頑張るから。この子を私に譲ってもらえないかな?」
「!美夜子(みやこ)」
私の言葉に璃世は驚いたようだった。
引き取り手が見つからないと思っていた子猫を引き取りたいと私が言ったからだろう。
璃世の返答を聞くこともせず、決心とともに深呼吸をして私は再び子猫に手を伸ばす。
でもやっぱりその瞬間、ビクリと小さな身体が震えた。
怯えられることがこんなにショックなことだなんて、今まで知らなかった。
お願い。怖がらないで。
とにかく無意味に怖がらせないようにと、私はゆっくりと子猫に近付いた。
子猫と初対面したこの日、結局たったの数時間ではその子猫は私を受け入れてくれず、触れることも叶わなかった。
とにかくすごく警戒していて身体を強張らせたまま動こうとしなかったから、もしかしたら触れようと思えば触れることはできたかもしれない。
でも、私はその子が怯えているとわかれば、近付くのをやめて様子を見るようにしていた。
無理に触れて人間に触れられることが恐怖だと思って欲しくなかったし、一度ついてしまった恐怖はなかなかなくならないものだから。
ほんの少しずつでもいい。
子猫が私に心を許してくれるようになるまで頑張ろう、とこの日私は決意したのだった。