キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
「コタがこの生活を幸せだと思ってくれるなら、私はそれでいいんです。できることをしてあげられたらいいなって」
「うん」
「動物病院に定期的に通うようにしてるのも、前飼ってた犬……モコの時に病気に気付いてあげられなかったからなんです。気付いた時にはもう手遅れだったから」
「……」
「もうあんな思いはしたくないし、コタにはいつも元気でいてほしいから。……って、これも人間のエゴなのかもしれないんですけど」
「いや。そうは思わないよ」
「……はい。でも、周りには結構いろいろ言われるんですよね。いい年なんだからネコにばっかり夢中に……っと、なんでもないです。あははっ」
つい口を滑らせそうになった私は笑って誤魔化した。
『いい年してネコに構ってばかりいないで、現実を見ろ』と言われていることを知られるのが恥ずかしいと思ってしまったから。
でも……この状況じゃ、バレたよね……。
私が恐る恐る虎谷先生を見ると、にこっと笑い返してくれた。
「俺はいいと思うよ。そういうの」
「!……ありがとうございます」
変に笑われなかった、と思えば、嬉しさと安堵感がこみ上げてきた。
「まぁ、っていうか、俺も同じだし」
「へ?同じ?」
「ん?うん。結局は“動物に夢中になっていないで、結婚相手見つけろ”って話だろ?俺もすっごい言われるんだよなー。30過ぎてんだから、いい加減身を固めたらどうだ、って。別に俺の人生なんだしいいだろ、って思うから無視してるけど」
「……そ、そうなんですね」
てことは……虎谷先生は結婚してない、ってことだよね?
そ、そうなんだ……。