その恋愛は、恋愛ですか?
 私が部屋にもどると、圭介は壁にもたれてテレビを眺めていた。


 私はベッドに腰を掛けてしばらく圭介のほうを眺めていたが、彼はその視線に気づく様子も無く、あるいは気づいたうえでか、ぼんやりとした瞳をテレビに向けていた。


 大丈夫、きっと私たちはやり直せる。


 そのためには今、私が強くならなきゃ。


 いくよ、依子。



「ねえ、ケイちゃん。話があるの」


「んー、どうした?」



 圭介は首だけをこちらにむけて、不思議そうな顔をしていた。



「もしかして、なんだけどね」


「うん」


「えっとね……」


「どうしたんだよ」



 圭介は少し呆れた様子で苦笑いを浮かべている。



「浮気、してる?」



 我ながら直球すぎるとは思った。


 浮気していたとしても、「はい、してます」なんて言う訳ないじゃない。


 私のバカ。



「はい? どうしたんだよ急に」


「ちょっと、知り合いに相談したんだ。そしたら、ケイちゃんが浮気してるかもしれないって……」



 ほんと、私って最低だ。


 嘘じゃないけど、意気地がなさすぎる。


 はっきり、自分の言葉として言うつもりだったのに。


 本当は、誰よりも浮気を疑っているのは、私自身なのに……。



「はぁ? 誰だよそいつ。ふざけんなよ」


「いや、たぶんケイちゃんは知らない人だけど……」


「よく知りもしないでそんなこといってんのかよ。
誰だよ、名前言ってみて」


「いや、その……」
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