独占したい的な 【完】
「もしわたしが家にいなかったら申しわけ、」
「コレ。受け取って」
「え?」
「お願い、受け取って」
「う、うん?…ありがとう」
ボクの“聖なる願い”の意味を知るはずもない彼女は、戸惑いつつも手に取る。
「よく見つけられたね?」
「あの手この手を使ったんだ。……だってボクの気持ちだから」
彼女のその瞳に、いまのボクは、どんなふうに見えている――?
少し心配そうに見てくる彼女は、ボクが普段通りじゃないことに気づいている。