好きになったわけ
とは言ったものの、まだHRを終えてまだそんなにたっていない。きっと大丈夫なはず。ていうか話ってなんだろう……放課後、教室、女の子……ん?もしかして……告白!?今さらになって、僕は緊張してきた。やばい、何だこれ。急激に足取りが重くなったぞ……。
しかし川崎を待たせていることには間違いないので急ぐ他しょうがない。ああ、どうかほかのクラスメイトに見られませんように……!!
そしてついにたどり着いてしまった。我が教室に。
ふう……とひと呼吸おいて僕は扉に手をかけた。
ガラガラガラ……勢いよくは流石に開けれなかったので、僕は申し訳ない感じで扉をあけた。
彼女は、川崎は待っていた。読書をして待っていた。その光景は彼女の容姿もあってかものすごく絵になっていた。
彼女も僕に気がつきおもむろに顔をあげた。そして本をパタンっと閉じるとゆっくり立ち上がり、僕の手前まだやってきた。ほかに生徒はいない。少しほっとしたのもつかの間。次に開かれた彼女の口から出た言葉に僕は文字通り絶句することになった。






「私と、付き合ってくれませんか」






これが、この言葉が、僕と篠原さんと川崎の物語の始まりの言葉だった。
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