【完結】ホイクメン!
「ところで・・・。」




私は腰元に回されたままの腕に視線をやった。




昨夜は何も起こっていない。


そうわかれば、彼の目を見てちゃんと話ができる。




「この腕、どうにかなりませんか?」




茶化すように、冗談交じりで行ったつもりだった。


しかし・・・。




「だーめ!」




「えっ?」




「もう敬語はナシって約束だろ・・・?」




「あ・・・!!」




長年培った癖は抜けなくて、目の前にいる“後輩”の彼にまだ敬語を使い続けている私がいた。




体に触れられている事。


幸せだけど、まだちょっと照れくさいから・・・。
< 140 / 485 >

この作品をシェア

pagetop