【完結】ホイクメン!
「離して・・・くれます?」




違和感のある日本語。




そう簡単には対等にはなれないと、胸の内では戸惑いを感じている。


きっと私は、まだ心のどこかで彼の事を“職場の後輩”だと割り切れていないのかもしれない。




「まだダメ。」




「なんで・・・!?」




「言葉が堅い。

もっと普通にしてよ?」




「うん・・・。」




もしかしたら、彼はこのまま離れたくないんじゃないか。


そう思ってしまう程、私の揚げ足を取り離れようとしない信明先輩。




―――期待していいのかな・・・?




自意識過剰かもしれない。


だけど私が“ただの同僚”なら、きっと気安くこんな事はしないだろう。
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