【完結】ホイクメン!
「離れてくれるかな?

目も覚めた事だし、コーヒー淹れに行きたいんだけど・・・。」




同期の友枝や昔からの友人と話すように。


意識して敬語をなくし、普通の口調で話し掛ける。




「いいよ。」




ようやく腕が離れ、信明先輩はむくむくとベッドから起き上がる。


私はコーヒーを淹れるためキッチンへ向かおうとした。




しかし・・・。




「優香っ!!」




名前を呼び捨てされると共に、背中に重たい体が圧し掛かる。


再び密着され、あたふたとしながらも背後を振り返る私。




「動けないよぉ~!

信明先輩、なんだかいつもと違うって・・・。」




甘えん坊な子犬のような眼差し。


私の知らない彼の一面が、私の母性本能をくすぐる。
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