天然ダイヤとイミテーション・ビューティー ~宝石王子とあたしの秘密~
突然、晃さんがアメジストを私に向かってポンッと放り投げてきたもんだから、私は慌てて両手でキャッチした。
「それ、聡美さんにプレゼントするよ。それ持って効果が本当にあるかどうか確かめてみよう」
「は? 効果を確かめるって?」
「んー、つまりね」
晃さんが私を見て、意味あり気に微笑んだ。
「食事だけじゃ、ダメ。そのあとにお酒も付き合って」
「お、さけ?」
「夜の時間も俺に付き合ってってこと。じゃなきゃOKしないよ?」
心臓が、ドキドキして、キュッとして、不規則に暴れている。
夜の、時間……?
私は軽く口を開け、晃さんの笑顔をポケーッと見ていた。
優しくて爽やかで、だけど、どこか意地悪で少しだけ妖しさの混じった彼の表情を。
「いいよね? でもまずは足の怪我の状態が落ち着いてからだな。聡美さん、まだ痛い?」
「い……」
痛いんだか、痒いんだか、くすぐったいんだか、どうなんだか、もうわけわかんないです。
「俺が誘うとき、いつもキミは体調不良だね。なんだか心配だな」
「は、あ……」
「怪我、大事にしてね。悪化して約束がお流れなんてことになったら、今度こそ俺マジでへこむから」
私は彼を見つめたまま返事もできない。
会場内は相変わらず盛況で、すごくざわついている。
詩織ちゃんの明るい弾けた声が風に乗って聞こえてくるけど、私の中にそれはぜんぜん届かなかった。
私の中は、今、この微笑みでいっぱいだから。
私を見つめる晃さんの微笑みでいっぱいで、もう、ひとつの余裕もないから……。
「それ、聡美さんにプレゼントするよ。それ持って効果が本当にあるかどうか確かめてみよう」
「は? 効果を確かめるって?」
「んー、つまりね」
晃さんが私を見て、意味あり気に微笑んだ。
「食事だけじゃ、ダメ。そのあとにお酒も付き合って」
「お、さけ?」
「夜の時間も俺に付き合ってってこと。じゃなきゃOKしないよ?」
心臓が、ドキドキして、キュッとして、不規則に暴れている。
夜の、時間……?
私は軽く口を開け、晃さんの笑顔をポケーッと見ていた。
優しくて爽やかで、だけど、どこか意地悪で少しだけ妖しさの混じった彼の表情を。
「いいよね? でもまずは足の怪我の状態が落ち着いてからだな。聡美さん、まだ痛い?」
「い……」
痛いんだか、痒いんだか、くすぐったいんだか、どうなんだか、もうわけわかんないです。
「俺が誘うとき、いつもキミは体調不良だね。なんだか心配だな」
「は、あ……」
「怪我、大事にしてね。悪化して約束がお流れなんてことになったら、今度こそ俺マジでへこむから」
私は彼を見つめたまま返事もできない。
会場内は相変わらず盛況で、すごくざわついている。
詩織ちゃんの明るい弾けた声が風に乗って聞こえてくるけど、私の中にそれはぜんぜん届かなかった。
私の中は、今、この微笑みでいっぱいだから。
私を見つめる晃さんの微笑みでいっぱいで、もう、ひとつの余裕もないから……。