地球を守って!恋するヒーロー
何がなんだか分からないまま乗り込んだ七人乗りのボックスタイプの車。

ケニア人サイキックに運転はまかせて、一番後ろの三人がけの席に座った。


右隣には緊張感のかけらもなく爆睡している千明、そして左隣には相変わらず固い表情のネリ。

図太いのか、度胸があるのか、ネリとは対照的な千明を見て、少し呆れる。

これから戦うかもしれないって時に、よく寝れるよね。



「それで、戦うって誰と......?」



現地に行くメンバーは、この七人乗りの車に乗った私たち以外にも、日本とケニアのサイキック何人か、それからリンレイとブレット、あと他にも数人。

ケニアの首都ナイロビから数時間の距離のところに行く。


と、そこまではネリに聞いたけど、肝心の何のために、誰と戦うのかも分からないので、それを尋ねる。



「誘拐や金品強奪を主に行う武装集団らしい。
なんでも彼らは今から行く村の付近に潜伏していて、次にその村が狙われると予測されているそうだ」


「武装集団って、犯罪組織ってこと?
それって警察の仕事なんじゃ......」


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