地球を守って!恋するヒーロー
「理由なんてないわ。
血を見るのが好きなだけよ。

それから、死に怯える表情と、苦痛に歪む顔もね」



ゾッとするくらいの美貌に、妖艶な笑みを浮かべるリンレイに、思わず背筋が冷たくなった。


口ではすごく恐ろしいことを言ってるのに、それでもやっぱりリンレイは綺麗で。

それがまた異常さを際立たせていて、余計に恐ろしい。


生まれつき人間らしい感情が欠如しているサイコパスとは、まさにこの人のことなのか。


理解するどころか、この人はもう私とは別次元の生き物なんだと、心の距離が一気に離れていく。

心だけじゃなくて、物理的にも距離を空けたい。


檻の外は敵ばかり、中には一応仲間だけど超危険人物。

何か助かる方法はないかと考えてみても、何も思い浮かばず、絶望的な状況。


私の未来はどこにあるの......?





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