【完結】Re-love 〜二度目の恋はあなたと〜
「1日しか入院してないのに、なんでこんな荷物があるんよ!」
病室の片付けをしながら、杏子は文句を言っていた。
「佳祐が雑誌を山ほど持ってきたからしかたないやろ!」
杏子の愚痴を聞き流しながら、健一もまた帰る準備をしていた。
朝一の検査の結果、脳には異常がなかったので退院することができた。
病院を出た二人は、まだ言い争いをしていた。
「やらしい本ばっかりやったし!」
「文句言うなら佳祐に言え!」
言い争いながらも、青く澄み渡る空の下、影は寄り添い合っていた。
そして途切れることのない笑い声は、二人の間では蝉の鳴き声なんて聞こえないくらい響いていた。
見つめ合い、手を取ると感じることができる想い・・・。
『ずっと好きでした』
言えなかった言葉がようやく言えた瞬間、二人の気持ちは懐かしい過去の淡い恋のように芽を出した。
そして、出たばかりの芽に大きな花を咲かせるように、大切に扱う二人の背中には、真夏の太陽が照り付けていた。
大きな象の背中には、太っちょの王子様と小さなお姫様が仲良く乗り、未来へと向かって進み出したところです。
End
