縁は異なもの
私は声にならない悲鳴をあげた。だって、そこにいるのは顔面血だらけの男の人だったから。
「てめぇ、辰海……!!女と、イチャついてんじゃ、……ねー!!!」
彼は途切れとぎれにそう言うと、ポケットからナイフを取り出して私たちの方に走ってきた。
刺される……!!
私はそう思った。けれども辰海くんはあまり動じず、ゆっくりと体を後ろに向けると自分の長い足をつかってそのナイフを蹴り飛ばした。
でも、私が見えたのはそこだけ。
「……ギャアアアァァ!!」
辰海くんの背中しか見えない中、男の人の悲鳴が聞こえる。
私は何もできずに、ただそこに立っていることだけしかできなかった。
「……クソが」
ようやく動かなくなった男の人にそう言うと辰海くんはゆっくりと体の向きを変えて、また私の方に歩みよってきた。
「ごめんな、春。汚いモノ見せちまったな」
辰海くんは自分の手についた血をYシャツで拭う。そして、私の頬についた血にも気づいたのか自分のYシャツを脱ぐと返り血がついていない部分をつかって私の頬を拭きだした。
「た、辰海くん……」
「もうすぐでキレイになる。こんな汚い血、お前には合わない」
辰海くんは私のために優しく頬についた血を拭いてくれている。さっきまで人を容赦なく殴っていた手で。
辰海くんの上半身を見るたびに変にドキドキしてしまう。綺麗な肌には無駄な脂肪はない。ほどよくついた筋肉はまるで美術館にありそうな彫刻作品みたいだ。
「……た、辰海くんもういいから早く服着て!!」
「いきなりどうした?別に俺の体見られても……」
「わわ、私が困るの!!」
「おい、顔隠すな!!キスできねーだろ!!」
「辰海くんが服着るまでさせない!!」
「はぁ?!」
辰海くんは何も分かってない。こんなほぼ2人っきりの部屋で上半身裸の人が近くにいるだけで怖いのに。ましてや、血だらけの人が倒れている中でキスできるか!!
「てめぇ、辰海……!!女と、イチャついてんじゃ、……ねー!!!」
彼は途切れとぎれにそう言うと、ポケットからナイフを取り出して私たちの方に走ってきた。
刺される……!!
私はそう思った。けれども辰海くんはあまり動じず、ゆっくりと体を後ろに向けると自分の長い足をつかってそのナイフを蹴り飛ばした。
でも、私が見えたのはそこだけ。
「……ギャアアアァァ!!」
辰海くんの背中しか見えない中、男の人の悲鳴が聞こえる。
私は何もできずに、ただそこに立っていることだけしかできなかった。
「……クソが」
ようやく動かなくなった男の人にそう言うと辰海くんはゆっくりと体の向きを変えて、また私の方に歩みよってきた。
「ごめんな、春。汚いモノ見せちまったな」
辰海くんは自分の手についた血をYシャツで拭う。そして、私の頬についた血にも気づいたのか自分のYシャツを脱ぐと返り血がついていない部分をつかって私の頬を拭きだした。
「た、辰海くん……」
「もうすぐでキレイになる。こんな汚い血、お前には合わない」
辰海くんは私のために優しく頬についた血を拭いてくれている。さっきまで人を容赦なく殴っていた手で。
辰海くんの上半身を見るたびに変にドキドキしてしまう。綺麗な肌には無駄な脂肪はない。ほどよくついた筋肉はまるで美術館にありそうな彫刻作品みたいだ。
「……た、辰海くんもういいから早く服着て!!」
「いきなりどうした?別に俺の体見られても……」
「わわ、私が困るの!!」
「おい、顔隠すな!!キスできねーだろ!!」
「辰海くんが服着るまでさせない!!」
「はぁ?!」
辰海くんは何も分かってない。こんなほぼ2人っきりの部屋で上半身裸の人が近くにいるだけで怖いのに。ましてや、血だらけの人が倒れている中でキスできるか!!