秘密が始まっちゃいました。
噂通り、顔もスタイルも俳優のように整った人だというのが第一印象。
そして、あんなに適当な雰囲気なのに、ちょっとないくらい魅力的な笑顔の人だと思った。

ズルい。
人たらしオーラが出まくってる。
あの人は生きてるだけで得だ。

彼が本社の第一販売課に異動してきて、関わることが増えて……。

私にとって彼は問題児のまま。
嫌いじゃないけど、面倒な人だと思って接してきた。

彼もまた、私をよく怒ってくる総務の女子社員くらいにしか思っていなかったはず。

彼の特大の秘密を知ってしまって、私たちの関係が少し親密さを増しても、私の認識の根本は変わっていなかった。


その彼が、

私を好きだという。

やっぱり冗談にしか思えないよ。



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