秘密が始まっちゃいました。
自分の背中のファスナーが半分以上開いていることを思い出したのは、エレベーターホール手前だった。

壁に背中を向け、コソコソとあたりを見回しながらファスナーをあげる。
情けない気分だった。


確かな好意を感じておいて、それを嬉しく思いながら、逃げ出してしまった。
キスと愛撫に溺れながら、拒絶してしまった。


私、彼に何を見ているんだろう。

どうしたいんだろう……。







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