秘密が始まっちゃいました。
「涙もろいって弱味で私を味方に引き入れておいて、距離が縮まったらヤッちゃおうって?随分安く見られてましたね、私」


「俺のコンプレックス、信じてなかったわけだ。おまえにしか……話してないのに」


荒神さんの苦々しい口調は演技じゃない。たぶん、本当に彼は私の言葉で傷ついている。身に覚えのない疑惑を向けられ、ショックを受けている。
でも、私ももう止まらない。


「私は、あなたの恋愛シミュレーションのターゲットじゃありません!そんなに押されても、あなたの都合よくエッチできませんので!」


「おまえはそう言うけど、嘘をついてるつもりはない」


荒神さんはきりっと私を見据える。彼もここは引けないところのようだ。


「涙の件とおまえへの気持ちについて、嘘はない。遊びの駆け引きしたくて、こんなことしてるんじゃない。
ガツガツ見えてんのも、こっちとしては弱味見せてスタートしてるんだから、挽回したくて必死なんだよ。おまえを俺のものにできるなら、こずるいことも考えるっつうの!
つーか、おまえ、俺が身体目当てみたいなこと考えてないか?身体目当てならとっくにヤッてるぞ!」
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