マー君2(原作)
声の主は意外と近くにいた。
一樹の左手のフェンスに青年が立っていた。
眼鏡をかけ、髪が少し長い。
背が低く、着ている制服が小さく見える。
その青年は一樹の同じクラスメートの荒井恭介だった。
彼−−荒井恭介もどちらかというと一樹側の人間だ。
一樹同様望みもしない環境に置かれている人間だ。
話では一樹の次に頭のよい中学校に通っていたそうだ。
そういうこともあり、恭介はこの学校において一樹の唯一の理解者であり、友達である。
他の人間は形だけの友達ばかりで、心を許せない。
例え言うなら携帯の電話帳に無駄に入っている連絡先がそうだ。
話しもしないのに、とりあえず入れておく。
そんな人間という所だろう。
「忍び足で近づくとは、どうしたらそんなに気配が消せる?」
「それは僕が陰が薄いからだよ。君と違って僕は目立たないからね」
恭介はフェンスを掴み、悲しげにその向こうを見つめていた。
一樹はそんな彼を一瞥した後、再び本に目を戻した。
「全く俺達なんでこうなってしまったんだろう。始めは全てがうまくいっていたのに。あいつらと一緒にいたせいで−−」
一樹の左手のフェンスに青年が立っていた。
眼鏡をかけ、髪が少し長い。
背が低く、着ている制服が小さく見える。
その青年は一樹の同じクラスメートの荒井恭介だった。
彼−−荒井恭介もどちらかというと一樹側の人間だ。
一樹同様望みもしない環境に置かれている人間だ。
話では一樹の次に頭のよい中学校に通っていたそうだ。
そういうこともあり、恭介はこの学校において一樹の唯一の理解者であり、友達である。
他の人間は形だけの友達ばかりで、心を許せない。
例え言うなら携帯の電話帳に無駄に入っている連絡先がそうだ。
話しもしないのに、とりあえず入れておく。
そんな人間という所だろう。
「忍び足で近づくとは、どうしたらそんなに気配が消せる?」
「それは僕が陰が薄いからだよ。君と違って僕は目立たないからね」
恭介はフェンスを掴み、悲しげにその向こうを見つめていた。
一樹はそんな彼を一瞥した後、再び本に目を戻した。
「全く俺達なんでこうなってしまったんだろう。始めは全てがうまくいっていたのに。あいつらと一緒にいたせいで−−」