マー君2(原作)
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この世は真実より偽りの方が多い。

「もしそうだとしたら、俺は何を信じればいいのか」

「なんか言った? 一樹」

誠に話しかけられ、一樹は思考を停止した。隣を見ると誠が歩いている。

時間とは経つのが早いものだ。今二人は下校中だ。結局一樹は今日一日授業をサボり、そのまま下校することになった。

「いや、なんでもない。それより」

一樹はさりげなく、肩に学生鞄を背負う誠に聞いた。

「美代はまだ怒ってたか?」

「いーんや、どっちかっというと七恵の方が怒ってたよ。まあ、今は近づかない方がいいと思うけど」

「俺もそう思うよ」

一樹は商店街を歩きながら、周りの様子を伺った。夕暮れ時の商店街には人が集まり、賑やかなものだ。

田舎といえこの時間帯はさすがに人気も多い。

「俺も少し言い過ぎたからな」

道行く人々を避けながら、誠に言う。学生服を着た生徒の姿もちらほら見える。その中で、一つのグループが一樹達の左前方に見えるゲーセンセンターに入っていく。

その隣には小さな本屋が、向かいにはレンタル店と小さめの駐車場が見える。
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