マー君2(原作)
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俺がこの現実に満足できないのは、きっと家庭にあるのかもしれない。
この田舎に転校する原因にもなったわけだが、どうも俺の家庭は歯車が合わないようだ。
一樹は無言で玄関に入り、靴を脱ぐ。その際黒い革靴が並んでいるのを見つける。と、その直後玄関の左手に見えるリビングから怒鳴り声が聞こえてくる。
いつものことだ。そうわかっていても、嫌なものだ。親父は最近会社がうまくいかないことを俺や母さんのせいにし、あたる。
母さんに至っては暴力を振るうさまだ。
とても仲のよい家族とは呼べない。
更にその原因を作った親父は、自分の失敗を認めず、それを俺のせいにしようと躍起になっている。
だから、お互い対立するまでに時間はいらなかった。
「なんで、お前はこんなに俺を苛立たせるのが好きなんだ! お前も一樹も、俺を邪魔扱いしやがって!」
「やめてよ、そもそもあなたが無理に一樹をこっちに連れてきたから--」
「黙れ! それ以上言ったら--」
一樹は足音を立てずに、静かに二階の自分の部屋に向かった。もう慣れていた。それでも何故か緊張する。
どうせ見つかった所で、親父と口論するだけだ。
俺がこの現実に満足できないのは、きっと家庭にあるのかもしれない。
この田舎に転校する原因にもなったわけだが、どうも俺の家庭は歯車が合わないようだ。
一樹は無言で玄関に入り、靴を脱ぐ。その際黒い革靴が並んでいるのを見つける。と、その直後玄関の左手に見えるリビングから怒鳴り声が聞こえてくる。
いつものことだ。そうわかっていても、嫌なものだ。親父は最近会社がうまくいかないことを俺や母さんのせいにし、あたる。
母さんに至っては暴力を振るうさまだ。
とても仲のよい家族とは呼べない。
更にその原因を作った親父は、自分の失敗を認めず、それを俺のせいにしようと躍起になっている。
だから、お互い対立するまでに時間はいらなかった。
「なんで、お前はこんなに俺を苛立たせるのが好きなんだ! お前も一樹も、俺を邪魔扱いしやがって!」
「やめてよ、そもそもあなたが無理に一樹をこっちに連れてきたから--」
「黙れ! それ以上言ったら--」
一樹は足音を立てずに、静かに二階の自分の部屋に向かった。もう慣れていた。それでも何故か緊張する。
どうせ見つかった所で、親父と口論するだけだ。