冷たい彼は旦那さま


翼さんの事は絶対に言えない。


「……お、お腹が空いちゃってさぁー」


何て、ヘラヘラと笑ってでも誤魔化したかった。


「そっか」


納得いかないような顔をしながらも頷く千秋。


けれど、大地は納得いかなかったのかぶすっとしたままどこかへ行ってしまった。


「大地っ!!」


まるで、私の言葉なんて聞いていないかのように教室を出ていった。

< 145 / 427 >

この作品をシェア

pagetop