冷たい彼は旦那さま



「んっ……」


目を覚ますと、隣に翼さんが寝ていた。


一瞬にして思い出された昨日の夜。


かぁっと全身の体温が上がる。


すると、うっすらと翼さんが目を開ける。


バチっとぶつかった視線。


「おはよ。身体、大丈夫?」


「あ、はい。大丈夫、です……」


本当は痛い。


みんな痛くないって言ってたけど、痛かった。


でも、幸せな時間だった。


「あのさ、遥は俺には勿体無いほど可愛いよ。だから、早く結婚して独占したい」


「はいっ……」


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