おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
【昨日はごめんね。】



朝早くに花菜にメールを送り、大学病院へ行く準備をはじめる。

私の場合、つわりは朝のうちが一番軽いから今のうちに予定を済ませなければどんどん辛くなっていく。

しかも今から行く大学病院はバスと電車を乗り継ぎ、またバスに乗らなければたどり着けない距離にある。



「長旅だから…これと…」


つわりがつらい時に食べるソフトキャンディーとビスコ、スポーツドリンクを鞄に入れた。
ただでさえ、母子手帳や妊娠さんノートで重い鞄はパンパンになってしまった。




「いこうね、暑いけどがんばろうね。」


お腹をさすって心の中から赤ちゃんに話しかけるとゆっくり歩き出した。








「着いた………」


乗り換えに時間がかかり2時間程かかって大学病院に着くと予定の時間ギリギリだった。


「なにこれ……広っ!!」


県の中でも数少ない大学病院はとにかくその広さに驚いた。

棟と棟の間も長い上、入院専用の棟への廊下や階段もあるため迷いやすくそこかしこに案内図が貼ってあった。

受付で教えてもらった「母性胎児科」という場所がわからず、ウロウロしてしまった。




ダルい体で歩きまわり、待ち合い室に着いた頃にはヘトヘトだった。





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