おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
料理もあらかた食べ終え、お酒も良い具合にまわった頃、夏祭りが盛り上がる時間になっていた。



抽選会もあるし。
っていいながら、みんなで夏祭りに出掛けた。


お祭りの会場はすぐ側の広場。

久しぶりに手ぶらで外に出る。



外は夏の夜の涼しい風がふき、星が祭りのちょうちんと合い、幻想的な雰囲気を醸し出している。
聞こえてくる盆踊りの音楽が懐かしくて、妹たちと盆踊りアルアルなんて話しながら歩いた。



「夏祭り、いいね。」

陽がふいに話しかける。

「陽のとこもあったでしょ?お祭り。」

「こっちは昼間のお神輿がお祭りだから。」


地域ごとに違うんだな。
陽の実家のある辺りを思い出していると、


「来年は3人で来ような。みんなとのお祭り。」


はるちゃんのこと。


「ふふっ。もう来てるけどね。」


3人で…って良い響き。


ドンドン…ドドン
ドンドン…ドドン!


太鼓の音がリズムを変える。

迫力のある盆踊りがはじまった。



「太鼓の音。はるちゃん、驚かないかな。」

「大きいからこわいよーって泣いちゃうかな。」



そんな話ができる幸せ。



私と陽と赤ちゃん。
お母さんと、妹と、弟と、妹の旦那さん。
出店を見たり、焼きそば食べたり、盆踊りを眺めたり。



たったそれだけのことが大切な思い出になった。



また来年も同じように夏祭りを迎えられると思ってた。




夏祭りが終わると寂しくなる。




夏祭りと一緒に熱い夏が終わっていくのを感じるから。






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