少年陰陽師 奥州平泉奇譚
「こいつ!」



敵は3人。



駆け出す潤の姿を確認し、僕は得意の古武道の技を繰り出す。



が、さすがに敵も今回は昨日のように油断していないのか?

一撃では効かない。




ストレートパンチに、アッパーパンチを決めて、足蹴りまで食わせる。



いつもならこの後、続けて留めの技をお見舞いし、戦闘を終わらせる自信がある僕だけど、体力が続かなかった。




息切れと目眩でフラフラしながら、1人にパンチを浴びせて、しゃがみこんだ。



目眩で、立ち上がることもできずに喘ぐ僕。



反撃の時間かと、弱気になりかけた僕の胸ぐらを敵の1人に掴まれた。



残る2人に背後から、体を押さえられた。




「昨日の勢いはどうした?」




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