少年陰陽師 奥州平泉奇譚
早く呪詛を説き、穢れを祓わなければ何も変わらない。



日毎に気の乱れは強くなる。




僕は、霊棍「鈴鹿」を外袋ごと握りしめ階段に座りこんだ。



気分は、治まるどころか酷くなる一方で、頭痛と目眩も加わる。



暫くは動けそうにないなと観念し、僕は八雲と潤にメールを送った。




――午前中の授業、ぶっちする♪

放課後、中尊寺に五色の摩尼を納めに行きたい



と。




転入数日にして、メアドに登録した学生は既に10数名。

その8割以上は、素行の悪い連中ばかりで授業をさぼりフラフラしていたり、遅刻常習犯だったり、校内校外で様々問題を起こしたり生活指導に目をつけられてる学生達だ。



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