白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
俺が一つ、軽くしてあげられるのなら……きっとこれだと思う。
俺にしか出来ないこと。
俺が、やるべきこと。
「……ふー……」
「ありがとう、俺を今まで育ててくれて。……これ言ったら壱星に怒られっかもだけど、俺の母親と父親は、理波ちゃんだったよ」
「………っ」
ひぐ、としゃくりあげた理波ちゃん。
涙を流した頬を拭うのは、壱星。……いいんじゃないか?
「俺も、頑張るから」
理波ちゃんから俺が切り離されたら、今度は俺から理波ちゃんを切り離さいといけない。
そのための課題は壱星が示してくれている。
……俺も頑張る。