白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


「娘とその相手には、お互いしかいなかったかもしれん。

息子を置き去りにして、二人で恋のために死んだようなものだ」



「………」
 


壱星の両親が……そんな。



「壱星は……」



「今はもう気にすることはない。あの子なりの解決法を、恐らくもうすぐ見つけるだろう」



「……何で、わかるんですか?」



「理波くんがいるからだ」



「――――」




理波ちゃんが?



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