白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
「恋人と、生涯の伴侶とも言って憚らない相手がいるなら……いつか、わかる」
「……そういうものですか」
「大概はな」
そういうものなのか……。
「だから、下手な慰めはむしろしないでやってほしい」
滝篠教授の言葉に俺は、肯くことで返事をした。
「ときに雅風くん。バイトを探していると言っていたな?」
「あ、はい。見つけて、住むとこ探して、って。なるだけ早く」
「君は自立心が強いな。私から一つバイトを紹介出来るんだが」
「滝篠教授から、ですか?」
な、何だかすごくレベルが高そうな……。