白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
腰が引けていると、滝篠教授は言った。
「私の手伝いだ」
「……へ?」
滝篠教授、の手伝い?
「書類の整理なんかは壱星が手伝ってくれていたんだが、あれも根っからの学者肌だな。
他人の世話は焼いても、世話することは苦手なようだ。その点、君は向いていると思うんだが」
「でも俺、高校生ですよ?」
「大学部も同じ敷地内なんだから問題はないだろう。部活でもやっていたりするのかな?」
「いえ、帰宅部ですけど……」