ダレにも負けないぐらい愛してやる


私は、ベッドから足をおろしドアを少しだけリ開けリビングを覗く。そこには、テーブルの上にPCを置きカチャカチャと忙しく液晶画面を見つめる響さんが座っていた。


「眠れないのか?」

気づいた響さんは、動いていた手を止めた。


「寝れないのなら、ここに座れ」


止めていた手をポンポンと自分の横を叩き、私は、ドアを開けると響さんの隣に座った。


この人なら喋りたいと思った。だけど思うように声が出ない。


PCを触っている響さんを見つめていると液晶画面にテロップが流れてきた。


「・・・お前の名前は?」


おかしな人だって思った。だって名前を聞く必要なんて無いから。でも私は、リップシングのように口を開ける。


「陽織(ひおり)って言うのか?」


響さんは、ニカっと笑い私はコクリと頷いた。


「どうして・・・あんな場所に居たんだ?」




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