恋じゃなくてもイイですか?
繰り返してみたものの、頭の中では納得出来ない。
それにしても初対面の人に対する態度じゃないだろう。
ジェネレーションギャップで、今の10代にはそれが普通なの?
結局、曖昧に笑って何事もなかったかのように水に流した。
遥くんは自分のコーヒーを受け取ると、自らミルクをその中へ注いでいた。
砂糖は入れない派らしい。
コーヒーを飲み終えると、ハルニレは席を立ち、遥くんを引き連れて、やにれ荘の案内を始めた。
お風呂場やトイレ、それに住居スペースになる2階を私がここに内見に来た時のように、丁寧に説明するのだ。
桐生くんと私はそのまま食堂に残った。
おかわりのコーヒーをそれぞれのカップに注ぐ。
「ごめんね、さっきは弟が失礼な態度をとって」
2人きりになるなり、桐生くんはさっきの弟の態度を詫びた。
「いや、大丈夫だけど。遥くんって本当に無口なんだね」
一緒に向かい合ってコーヒーを飲んでいても、話をするのは私たち3人で、弟はずっとどこか遠くの方を見ていた。