Mein Schatz


それからというのも映画を二本みてからご飯を食べてショッピングして近くの公園まで来ていた。



啓太くんとは話がすごく合うからとても楽しくて、その時は先生のことなんかまったく考えていなかった。




「もうこんな時間なんだね!啓太くん面白いから時間があっという間に過ぎるよー」



「俺も香織と遊んだら絶対楽しいって思ったから今日誘ったんだ!」



「ほんとに?ありがとー!もう帰る?」



「あっえっと…その…あのさぁ…」




(え?あたしなんか悪いことしたかなぁ…)




「どうしたの?あっあたしがもしかして朝遅れたのまだ怒ってるの?」




「いや…ちげぇよ…お前に言いたいことあるんだけどさぁ…」




(言いたいこと!?なんか宣誓布告とかかな…)




「なっなに…?」





「あの…俺の彼女になってください!」



と言って啓太は頭を下げた。



(えー!うそ!そんなの聞いてないよ!)



「いや、今言ったし。」




「え?」




「そんなの聞いてないよとか思ってたろ?」



(バレバレですか…れれれのれー)



「なっなんでわかったの?」



「えーなんでかって言われたらなぁ…香織のこと好きだからじゃん?」



うっ…




「はい、お返事は?イエスかイエスかイエスか?」




「イエスしかないじゃんっ!」





「ノーって言われたくねぇし」




うーん、なんとなくそんな気はしていたが…それに啓太くんは優しいし面白いしちょっと乱暴なとこもあるけど悪い人じゃないし…





「お願いします。」






「まじで?よっしゃ!んじゃよろしくな!」



なんて笑い方が実は先生に似ているなんてことは香織しか知らないこと…




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