黒薔薇~美しき欲望~
「やっぱりバイク好きなの?」
当たり障りのなさそうなことを口に出す。
「…好きっすね」
「男のロマンってやつねぇ。あたし、バイク乗れないけどね」
一人でケラケラ笑ってると、市川からまた強い視線が。
ちょっとイラッとする。
あたし、あなた達よりも偉い人なのに。
族の一つや二つ、簡単に潰せるし。
「あー、サラさんのクラブって、この近くなんですか?」
すると市川が初めて自分から口を開いた。
奥野がチラリ、と一瞬だけ市川を見たのを見逃さない。
「そうそう。直ぐそこ。……興味ある?」
ニヤリ、と微笑んでみれば。
三人は言葉に詰まるほどあたしの顔をガン見していた。