擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~



今日最後の授業を終えると、1度職員室に寄って授業道具を置いてから生徒会室に向かった。

生徒会室は2階に上がって右側の1番奥の部屋を使用している。

生徒会室、という札がかかっていることを確認し、ノックをしてから中へと入った。

「すみません。芹沢先生」

中心に白い長机が置かれ、私と丁度向かい合うような形で、窓側に座っていた結城君が顔を上げた。

結城君が白々しく謝り擬態化しているのは、他にも生徒会役員が1人いたせいだ。

「あ、雅ちゃん。演劇部の窮地を救ってくれてありがとう」

結城君から1番近い位置に座っていたボブ頭の女子生徒、柏木香苗はくしゃりと笑って頭を下げた。

「もう。いつも言ってるじゃない。芹沢先生って呼びなさい、って」

「はーい」

2-A組に在籍している柏木さんは明るく活発で、誰にでも平等に接するクラスの雰囲気を作ってくれる1人だ。

生徒会では書記を勤めていて、演劇部にいる女子生徒の1人とは中学時代からの友達だったはずだ。



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