オリのナカのヒメ
『彼らが盗聴器などを仕掛けてくるからよ。…実際、この部屋にも仕掛けられていたわ』
苺・羽「え!?」
『…ま、すぐ気づいたから壊しといたけど』
羽「…さすが琴乃。でもうちのセキュリティ、厳重だと思ったのに…」
…まぁ、たとえ高級マンションだとしても、最上階はかなり厳重にするものね。
羽月は今、歩実ちゃんと2人暮らしをしている。
だからこそ、セキュリティはふつうより厳重になってるはず。
『まぁ、とりあえずセキュリティはおいといて。盗聴器はないから安心して』
私は静かにドアの方を向く。
─ドアの向こうに誰かいる。
私は外に声が漏れないくらい小さい声で2人に告げた。
『─って言いたいところなんだけど、たぶん生徒会の手下だかがドアの外で盗み聞きしてるわ。』
苺・羽「…え?」
『続きは後で話しましょ。…あいつらを捕まえるわよ』
苺「わ、わかった」
羽「おっけー」
私達は音を立てずにドアの前まで行った。