涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜



道端に投げ捨てるように落とした松葉杖をそっと取って、はい。と渡される。


「…ありがと。」


それをカッコ悪いな、と思ってしまった。

夏希に聞こえないように小さくため息をついて、松葉杖をついた。



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「うわあ…久しぶりに来た…」


ーーガチャリ


音を当てて開いた俺の家の玄関の扉。

開けたままにして、俺が入るのを待っていてくれる夏希に小さくお礼を言ってから入る。

靴を揃え、家に上がる夏希に、変わらないな、と思いながら、階段を上がった。


ーーガチャ


「…きたな。」

「うるさいなあ。」


開けた瞬間の夏希の台詞に軽く反抗して、下に散らかってる雑誌やら参考書やらを片隅に寄せる。


「ん。これでいいでしょ」

「乱雑すぎるよ怜…」





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