無口な同期とイチャラブ♡オフィス



時計の長針がカチコチ半周ほど進んだ頃、ようやく私は優吾に全てを話し終えた。そして最後に。


「本当にごめんなさい」


今度こそ本当の気持ちを籠めて、私はしっかり真っ直ぐに頭を下げた。


誤解させてごめんなさい。嫌な気持ちにさせてごめんなさい。ちゃんと話さなくてごめんなさい。いっぱいいっぱい、本当にごめん。


大好きな人を傷つけてしまった苦しさが改めて湧き上がってきて、1度は止まった涙がまた込み上げそうになる。

思いっきり鼻を啜って涙を堪えようとしたら


「……りんかは悪くない」


大きな手がギュって私の背中を抱きしめて、大きな身体がスッポリと私を包んでしまった。

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