無口な同期とイチャラブ♡オフィス
「離してー!優吾!あのオッサン一発殴ってやんなきゃ気が済まない!!」
ジタバタともがく私を、優吾が大きな身体で包み込んで「どう、どう」と抑える。猛獣使いみたいだ。
「ヒドイよ!私、本気で悩んだのに!なんでそんなウソ吐くか!!からかって笑ってたのか!!」
ガオガオと吼える私に、優吾は抱きしめてた腕にギュッと力を籠めると
「……りんかの事、好きだからに決まってるじゃん」
低い声で不機嫌そうに囁いた。
「えっ?」
優吾の言葉に、素っ頓狂な声が出てしまう。
「初めから気付いてたよ。あの人がりんかを気に入ってる事ぐらい。だからあんまりデスク売り場来ないで欲しかった」
……そ、そうだったのか。
後ろから耳元に口を寄せて話す優吾の声は凄く不機嫌だったけど。でも、今度は私の中の誤解が解けた事で、気持ちがどこか落ち着いた。デスクに来ない方がいいって、そういう理由だったんだ。