今さら恋なんて…
「……」
バーで話す様な話じゃない。
でも、あたしはシゲハルの連絡先知らないから、ここに来るしかなかった。
シゲハルは、ポリポリとこめかみを掻くと、
「……分かった。行くか」
って呟き、席を立つ。
「……ん」
あたしは小さく頷いて席を立った。
「仁。また来るわ」
「おう」
「おやすみなさい。マスター」
「おやすみ、つーちゃん」
何だか嬉しそうに手を振るマスターを残して、あたし達はお店を出た…。