今さら恋なんて…
「……」
「つー?」
「嫌」
「は?」
「嫌よ。あなたに飽きられない様に小出しにする」
あたしはシゲハルの首に回した腕に力を込めてそう呟く。
“釣った魚にエサはやらない”なんてことにならないように…シゲハルの気持ちをつなぎ止める努力はしなきゃ…。
シゲハルはあたしの発言に目を丸くした後、
「…あんなに大胆に俺の前で全裸になったクセに…」
なんて憎まれ口を叩いた。
「は?人の裸、タダで見たクセに何言ってるのよ」
「お前が勝手に脱いだんだろ?」
「見ていいとは誰も言ってないわよ」
「うるさい。また脱がせてやる。飲むぞ、今から」
「は?」
「来いっ。丸裸にしてやる」
シゲハルはあたしの脚から片方残っていたハイヒールを奪うと、強引に腕を引いて部屋に上がっていく。