今さら恋なんて…
あれから5年…。
まだ“あいつ”はあたしの中に引っかかって…出て行ってくれない…。
「店長」
純香に声を掛けられ、あたしは現実に引き戻される。
「…ん?何?」
あたしは慌てて振り返って訊いた。
カラーの置き時間だから、って休憩所に来てたのに、タバコも吸わずにぼーっとしてた…。
やばいやばい…。
「明日、新規の予約入りました。店長に名刺をもらった、っていう男性の方でした。…またどっかで口説いてきたんですか?」
純香はさらり、と頬に降りてきた髪を耳に掛けながら、ニヤリといやらしく笑った。